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鳥海修「もじのうみ:水のような、空気のような活字」

  • 鳥海氏は書体設計士として数多くの書体制作に関わる一方で、これまで京都精華大学や武蔵野美術大学、私塾「文字塾」などで活字デザインに関する教育や指導に当たってきた。本展では、その教え子でもある3名がアートディレクションを担当し、より感覚的かつ身体的に書体設計のことがわかる空間を作った。タイトル通り、ギャラリー内に所狭しと並べられた「もじ」の「うみ」に溺れることで、「みず」や「空気」といった、普段は意識することのない、私たちが必要としている日本固有の文字について、改めて考える機会を創出。

  • ID

    ddd_231

  • 展覧会名

    鳥海修「もじのうみ:水のような、空気のような活字」

  • 開催期間

    2022年01月15日–2022年03月19日

  • 展覧会タイプ

    ddd企画展

  • 会場

    ddd烏丸 (京都)

  • 作家・団体

  • ポスターデザイン

  • アートディレクション

  • キュレーション

  • 会場デザイン

  • 展覧会解説
    YouTube配信

    鳥海修氏と本展キュレーションの堤氏による展覧会の見所について解説。展覧会は鳥海氏の原風景をヒアリングした漫画から始まる。鳥海氏はグラフィックデザインに活字を作る仕事がある事を知らなかったが、学生時代に小塚昌彦氏の「日本人にとって、文字は水であり、米である」という言葉を聞いて、ずっと心に留めていた庄内平野の水と空気を思い浮かべ、やるしかないと思ったと語る。鳥海氏が手掛けた書体総覧の中から、谷川俊太郎氏の詩の為に作った書体とお礼の詩を頂いた事を紹介。鳥海氏が力を入れるのは本文書体で、その理想は水や空気の様に、誰が作ったかわからないスッと文章が頭に入ってくることだと語る。『鈴木勉の本』は、鳥海氏が写研時代から字游工房時代に大変お世話になった鈴木氏の足跡を装丁家の平野甲賀氏の薦めで纏めた追悼文集だと紹介。最後は会場に再現された仕事机で、筆や硯を使い手で描いた文字をキーボードやマウスでアウトライン化する工程を映像で紹介。最後に堤氏から、キャッチ―な展覧会になっているので、デザインを学ぶ学生やデザイナーは勿論だが、活字について考えた事もない人にも是非観て欲しいと締め括った。

    鳥海修「もじのうみ:水のような、空気のような活字」展覧会解説動画

会場写真

展示記録・撮影: 吉田 亮人

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